「食材さえ焼ければ、炭はなんでもいいよね」
キャンプやバーベキューで使う炭を買うとき、そんなことを思っていませんか。
実は、炭には種類があります。
炭の中で最高級と言われる備長炭や国外で安価に生産された木炭、そして我々が作る岩手木炭など、
生産方法や原材料の違いなどにより、その種類はさまざま。
炭火で食材をおいしく調理するためには、しっかりと炭化して炎が出にくい炭でパリッと焼くのが一番です。
我々の岩手木炭は、品質に絶対の自信を持っています。
なぜならば、ひとつひとつ手作業で時間をかけて作り、
できあがった炭のすべてを特殊な機械で検査しているからです。
品質へのこだわりは、つまり生産工程のこだわりによるもの。
ユーザーの皆様が、おいしい炭火料理を楽しめるように
岩手木炭がどのようにして生産しているのか、ぜひ動画と写真でご覧ください。
窯がいっぱいになったら、窯の入り口付近に火をつけて、窯の温度をあげていきます。このとき燃やしている薪は、ナラではなく雑木です。ここでは雑木を燃やし、温度をあげることでナラの原木を乾燥させます。
通風口(空気の入口)と煙道(煙の出口)を動かしながら、窯内への酸素の供給量を増減させます。煙の色が白→青→透明へと変化していきますが、その変化は人の目で判断し調整。ここは職人の腕の見せ所で経験値が問われます。
原木から発生する可燃性のガスを燃焼させ、炭素以外の不純物を取り除きます。この時の窯の温度は、最高で約800度。前焚き〜精煉までで約2週間。時間をかけてじっくりと炭化させるのが岩手木炭の特徴です。
通風口、煙道をすべて塞いで酸素の供給を止めることで窯内を消火します。この状態で、1週間〜10日ほど放置して窯を冷やします。
冷えた炭を窯から作業場へと運び出す作業です。約10トンあった原木が約1トンの炭になり、質量はわずか10分1となります。
一般的に、炭の下部は炭化が甘くなってしまう可能性があるため、必ず切り落とすのが岩手木炭のルール。残った炭を規格の長さに合わせてカットします。
炭をひとつひとつ専用の枠に並べ整えて梱包の準備をします。6kg・3kg、それぞれ規定の重さになったら、袋や箱に入れて梱包し出荷します。
一般的に、焼き上がった炭の下部は炭化率が低くなってしまう可能性があるため、念の為切り落とすのが岩手木炭のルールです。
すべての炭を電気抵抗を調べる精煉計で検査します。精煉度が8度以内になっていることを確認。この値が不純物の少ない良い炭である証です。ユーザーが使いやすいように品質管理を徹底しているのが岩手木炭のこだわり。
道の駅やスーパーなどで、野菜の生産者のお名前と顔がわかるように。
岩手木炭も誰の手によって作られているのかがわかるよう、すべてのパッケージに生産者の名前を記載しています。機械的に大量生産しているものではなく、誰かの手によって丁寧に作られた炭なのです。
岩手木炭を岩手県で生産し続け、この地域の特産品であることが認められました。それにより、農林水産省が認証するGIマークを岩手木炭は取得しました。
炭でGIマークの認証を受けたのは『岩手木炭・岩手切炭』だけです。
このマークのついた岩手木炭・岩手切炭は、岩手県木炭協会が責任を持って品質を担保している証です。
品質に達していない商品は、このマークを使うことができません。
人が手を加えないと 再生能力が低下してしまうナラの木。
人が森に入り、適度に伐採することで 次の森へと進化していきます。
森からナラの木を切り出し、 その原木を使って職人が良質な炭を作り、
ユーザーがその炭を使って食事を楽しむ。
この流れが続いていけば行くほど、森は豊かに なっていきます。
そんなことを願って、 炭焼き職人は今日も炭を作り続けています。